No.14 木造住宅耐震化施策について

【質問】
木造住宅耐震化施策についてお伺いいたします。
現在、マンションの耐震強度偽造問題が大きくマスコミで取り上げられ、その全容の解明と抜本的な対策が求められております。今回の問題を契機に、木造住宅の耐震化にも多くの区民の皆様の関心が向けられております。
木造住宅の耐震化は阪神・淡路大震災の最大の教訓であります。犠牲者6,433名のうち、建物の倒壊等による死者は約5,500人、約90%に及び、建物倒壊が延焼拡大の要因となったほか、道路を閉塞し、救援車両の行く手を阻むことにもなりました。
2003年の総務省住宅土地統計調査によりますと、わが国には空き家を除く全住宅が約4,700万戸あり、その約40%に当たる約1,850万戸が昭和56年以前に建築された住宅で、そのうち約25%の1,150万戸、つまり4戸に1戸が耐震性が不足していると考えられております。練馬区の場合、昭和56年以前の住宅が、現在、約7万5,000戸ほどあり、統計調査の分析を当てはめると、約1万8,000戸余りの住宅で耐震性が不足していると推計されます。
そうした中で、練馬区では、平成7年度より昭和56年5月以前の3階建て以上の建物に対する耐震診断調査の費用の一部助成を行ってまいりましたが、更に平成18年より、木造住宅全般にわたって耐震診断調査の費用の一部助成を行うことを示されたことは、大いに評価をさせていただきます。
昨年3月、政府の中央防災会議が公表した地震防災戦略方針を受け、本年度より国交省は耐震化施策のリニューアルを進めております。その一つが、既存の4つの補助制度を住宅建築物耐震改修等事業に統合し、自治体の状況等に応じて柔軟な対応を図ろうとしております。更に、地域住宅交付金を創設し、自治体が面的な居住環境整備などについて策定した計画に基づく交付金事業で、木造住宅の耐震診断はもとより、改修・建て替えも対象に含めることが可能となっております。また、耐震改修促進法を改正して、国が建築物の耐震診断・改修に関する目標設定や技術上の指針などを盛り込んだ基本計画を策定し、これをもとに都道府県が耐震改修を促進する計画を定めるとしております。
23区も、耐震改修促進計画の策定を進めなければなりません。練馬区において、耐震改修促進計画の考え方、スケジュールはどのようになっているのでしょうか。ご所見をお伺いいたします。
平成17年度の東京都地域住宅計画は、地域住宅交付金の活用を図るための特別措置法の方針に基づき定められました。その中で、民間住宅耐震改修等助成事業、つまり木造住宅等の耐震改修事業には、23区中12区が事業主体となっておりますが、残念なことに練馬区は事業主体となっておりません。地域住宅交付金の活用は、戸建て住宅の耐震改修を促進するためには重要であると思います。なぜ練馬区は事業主体とならないのか、区としてのお考えをお示しください。
今後、練馬区としても、戸建て住宅などの耐震化を促進するうえで、更に積極的な展開が必要であります。石原都知事は昨年の第二回定例会の中で、耐震化について、「自助・共助・公助の原則を踏まえながら財政措置をする必要がある。また、自己負担を減らすため、寝室だけでも耐震化するような方法を研究したい」と答弁されております。
ご高齢の方や障害をお持ちの方等にとっては、1室を部分補強することは震災の際、命を守る大事な命綱になるわけであります。まさに公助として取り組むべきであります。東京都では、昨年10月、低コストで効果的な耐震改修工法を募集し、本年2月下旬、審査結果が公表されますが、その実施例なども参考にしながら、練馬区でも耐震改修補助に向けて積極的な展開を進めるべきであると考えます。ご所見をお伺いいたします。

【区の答弁】平成18年第1回定例会にて
環境まちづくり事業本部長:
 まず、耐震改修促進計画の策定についてであります。
 区市町村には計画化の義務はありませんが、住宅の耐震化を推進していくためには、耐震化に係る目標を設定し、計画的に取り組んでいくことが重要と考えております。耐震改修促進法改正の趣旨を踏まえ、平成18年度に区として独自に耐震改修促進計画を策定する予定としております。
 次に、耐震改修助成事業についてであります。
 区では、平成18年度から耐震改修を実施する区民の方のために施工業者の紹介、ローン紹介事業を実施する予定です。また、区ではこれまで、耐震改修は個人の資産形成につながるおそれがあることから、慎重に対応してきたところですが、公共性の視点から、更なる検討が必要と考え、耐震改修促進計画を策定する中で、耐震改修への取り組みについても検討してまいります。

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