No.16 災害時要援護者の避難支援ガイドラインについて

【質問】
 都市直下型の大地震や都市型水害など、災害への事前の取り組みが大きな課題となっております。政府は昨年3月、災害時要援護者の避難支援ガイドラインを策定し、本年3月には、その改正を行いました。その改正ポイントは、災害時に支援が必要な高齢者や障害者などの個人情報について、本人の同意がなくても地方自治体の判断で福祉や防災関係部局、更には自主防衛組織などの機関に情報を提供、共有するなど、災害時要援護者に対する積極的な支援を進めるよう求めております。
 政府は、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律で定めた、目的外利用の本人以外のものに提供することが明らかに本人の利益となるときとの規定を生かし、災害時などの個人情報提供は明らかに要援護者本人の利益になるとの判断を改めて示し、地方自治体にその取り組みを求めております。
 そこで、以下質問いたします。
 災害要援護者の避難支援プログラムを策定し、避難支援体制の整備を進めていくためには、平時からの情報収集・共有が不可欠であることは論を待ちません。練馬区においても、個人情報保護を堅持しながら、いかに避難支援を実施するか、苦慮していることは認識しております。今回の改正を踏まえ、災害時要援護者の情報共有について、区としての方針を明確にすべきであります。ご所見をお伺いいたします。
 2点目に、災害時要援護者の登録制度についてお伺いいたします。
 中越地震を機に、新潟市では、災害時要援護者の登録制度を設けております。援護者、つまり助ける側は、地域の自主防災組織や同制度に協力する町会・自治会、介護者等のサービス事業者となっており、その援護内容は、1、安否確認、2、避難所までのつき添い、3、避難所までの車で輸送の3種類から本人と相談のうえ事前に決定しておき、家族が留守中の場合のみ援護が必要な人もいることから、利用時間帯についても「終日」あるいは「特定の時間帯」のいずれかを指定するといった具体的な支援体制を明確にしております。
 練馬区では、高齢者の情報共有として、ひとり暮らし高齢者等実態調査の中で、防災課や避難拠点への情報提供の同意を求める項目を追加するなど、登録制度へ一歩を踏み出しました。
 一方、ひとり暮らし高齢者や高齢者世帯のみに調査が限られているなど、限界もあります。要介護認定者や障害者等の登録も不可欠であります。障害者団体の皆様からは、一刻も早く体制を整えていただきたいとの切実な声も届けられており、スピード感のある取り組みが必要であります。ご所見をお伺いいたします。
 また、新ガイドラインでは、要援護者等に関する情報を平時から収集し、電子データ等で管理・共有するとともに、一人ひとりに対して複数の避難支援を定めるなど、具体的な避難支援計画を策定するよう求めておりますが、今後どのように進めていくのか、ご所見をお伺いいたします。

【区の答弁】平成18年第3回定例会にて
健康福祉事業本部長:
 はじめに、災害要援護者に対する避難支援についてであります。
 ひとり暮らしの高齢者、介護を要する高齢者や障害者など、災害要援護者に関する情報を平常時から収集・整理し、防災関係機関が共有することは、災害要援護者の対策を進めていくうえで欠かせないものと考えております。
 そこで、災害要援護者に関する個人情報を共有するために、災害要援護者名簿を作成することとし、個人情報保護条例の規定に即し、要援護者の範囲、名簿の作成方法などについて、現在、鋭意検討を進めているところであります。
 次に、災害要援護者の登録制度についてであります。
 災害要援護者名簿の作成に際し、本人の同意を要件として、この名簿への登載を登録制度として位置づけていく所存であります。本年4月に実施したひとり暮らし高齢者等実態調査の結果、防災関係機関への情報提供の同意を得ることができた高齢者の方につきましては、現在、名簿として作成中でありますが、災害要援護者名簿への登載制度のあり方を早急に確立し、多くの要援護者が登録できるよう、区報掲載、障害者団体や福祉サービス事業者への説明など積極的に行い、その周知を図ってまいります。
 今後、登録制度を通じて災害要援護者の情報について、防災関係者の間での情報の共有を図ってまいります。また、名簿に登録された要援護者について、消防機関をはじめ区民防災組織、近隣住民、民生児童委員、福祉サービス事業などが連携・協力した支援のあり方を区といたしまして検討してまいる所存であります。

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