No.23 子育て支援 妊婦検診の完全無料化を

【質問】
 昨年八月二十九日、奈良県で妊婦が救急搬送中に死産するという痛ましい事故がありました。
この事案では、妊婦が分娩に至るまで一度も妊婦健康診査を受けることなく、かかりつけ医もいないという、いわゆる「未受診妊婦」であったため、妊婦の状況が的確に把握できず、受け入れ先の照会に時間を要することになりました。
全国でも妊婦健診を受診しない「飛び込み出産」が増加しており、病院側にも困惑が広がっております。

 この度の練馬区の予算案では妊婦健診の公的負担は7回となりましたが、厚生労働省は、母子の健康のため、妊婦にとって「妊婦健診の公的負担は、5回は最低限の回数で、十四回程度行うことが望ましい」と発表しました。
すでに台東区では昨年10月から妊婦健診14回が無料化され、杉並区でも昨年11月より前後期2回分以外の12回分について助成が開始となっております。
また、港区を始め16区が2008年度から妊婦健診14回公費負担の実施予定を仄聞しております。
また愛知県大府市では、妊婦健診14回とともに産婦健診1回の合計15回が昨年の4月より公費負担とした先進例もあります。

 妊婦健診は自費診療で一回五千〜一万円以上かかり、平均的な健診費用は約12万円にもなるなど負担感は大きく、その経済的不安が少子化を助長しているとの見方もあります。
練馬区においても妊婦健診14回完全無料化を実施すべきであると強く要望致します。御所見をお伺いいたします。
また、母親は、産後1ヶ月が最も不安な時期でもあります。産後健診についても公費負担とすべきであります。御所見をお伺いいたします。 
 また、妊婦に対する受診勧奨の強化や啓発が重要であります。区としてはどのようにお考えでしょうか。
また、妊娠に関する知識の普及については、保健師や助産師の派遣等を行い保健所を中心に学校と連携した、より積極的な「思春期保健対策」の取り組みが必要であります。御所見をお伺いいたします。

 練馬区議会公明党は昨年秋、区内の10ヶ所以上で子育て中の母親との懇談会を開催させていただき、区の子育て支援策についてのご指摘をいただきました。
そのひとつが授乳の支援であります。産後の2週間健診に取り組む産科施設が増えております。1ヶ月健診は広く行われておりますが、その前に母乳育児への不安を抱える母親が多いことから、母乳の出具合や赤ちゃんの健康状態を確認し、不安解消につながり母乳育児を軌道に乗せることに役立っております。

懇談会の中で「母乳が出ずらい時におっぱいマッサージを受けているのですが1回5〜6000円で、回数が増えると高額になり困っています」との意見がありました。
練馬助産師会では地域の子育て支援サービスとして平成15年から毎週金曜日、隔週火曜日の月6回、1回1000円で乳房ケアを実施しております。
また、杉並区では0〜2歳児には有効期限2年間で6万円分の杉並子育て応援券が配布され、その内容として乳房ケアにも使用されております。
最近、母乳が見直される中で、子育て期間の具体的な指摘に対して区としてどのように取り組まれるのか、お考えをお聞かせください。また、今後助産師会との連携を密に図るべきであります。御所見をお伺いいたします。

 この項の最後に五歳児検診についてお伺いいたします。
練馬区では、法令による「一歳半児、三歳児」の健診とともに、4か月、6・9か月のお子さんに対して健康診査を行っております。しかし、軽度発達障害は、この健診では見出しにくいため、就学後の適切な療育を含めて、児童の健全な発育のために、「五歳児健診」を求める声が広がっております。昨年より開始となった特別支援教育の主眼でもある軽度発達障害の子どもたちへの早期アプローチのためにも区として五歳児健診の実施を求めるものであります。
御所見をお伺いいたします。

【区の答弁】平成20年 第1回定例会にて
健康福祉事業本部長;
 はじめに、いわゆる飛び込み出産のケースは、練馬区においても年間に数件あることを把握しております。妊婦の方の健診受診を促していくためには、健診費用の負担をできるだけ軽減していくことが重要であると考えております。そこで、本区におきましては、本年5回分の公費負担を実施し、平成20年度予算案には7回分の公費負担の経費を計上しているところであります。区といたしましても、引き続き公費負担回数の増に向け努力をしてまいります。
 次に、産後の母親に対するケアにつきましては、現在、母親学級、育児学級、訪問指導などにより指導、相談を実施しております。産後健診につきましては、今後の課題としてあわせて検討してまいります。
 次に、妊婦健診の受診勧奨につきましては、未受診となる方の多くは妊娠届がなされておらず、このような場合は何らかの課題を抱えていることが想定されます。それらの方々には、援助機関である子ども家庭支援センターや女性センター、総合福祉事務所など関係機関との連携により、妊婦健診の必要性の啓発や情報の提供を行ってまいります。
 また、学校との連携による思春期保健対策に関しましては、学校との連携を更に図りながら対応してまいります。
 次に、授乳支援についてであります。
 乳房ケアにつきましては、母親学級、育児学級、育児栄養相談、訪問指導などの中で指導しております。母乳による育児が奨励される中、一方ではさまざまな事情で母乳による育児が困難な方もおられます。区では、それらの方々も含めた育児に関する総合的な指導、援助の事業の中で、この授乳支援につきましても重視してまいります。
 次に、助産師との連携につきましては、現在も妊産婦、新生児の訪問指導を委託しており、来年度から実施を予定している乳児のいる家庭の全戸訪問を行う、「こんにちは赤ちゃん」事業などを通じて、更に連携を強化してまいります。
 最後に、5歳児健診についてであります。
 5歳児は、多くは幼稚園や保育園などに通園しており、それぞれの施設での健診も実施されております。しかし、近年、発達障害を早期に発見するうえで5歳児健診が有効であるとの報告もあり、区といたしましても今後の課題として検討してまいります。

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