No.59  「セカンドステップ」プログラムの推進について

  教育についてお伺い致します。
 文部科学省の平成21年度の調査によると小中学生と高校生の暴力行為が、昨年度、全国で約6万1千件に上り、過去最高となったことが報告されました。特徴として、感情をコントロールできない子どもや、暴力の低年齢化が進んでいると分析しております。練馬区においては、平成21年度小学校25件、中学校120件との報告がありましたが、最初に区としての状況をお伺い致します。
 感情を爆発せずにトラブルを解決できる子どもを育てるために「セカンドステップ」というアメリカ発のプログラムがNPOの活動によって広がり、学校現場にも採用されはじめております。
 セカンドステップは、自分の気持ちを表現し、相手の気持ちも思いやる「相互の理解」・困難な状況に前向きに取り組み、問題解決の力を養う「問題の解決」・怒りを自覚し、対処法を学ぶ「怒りの扱い」の3章から構成されており、気持ちを落ち着かせる方法を身につけたり、想定した場面の解決策を考えたりする訓練を行っております。現在、練馬区立旭丘小学校など4校でも「セカンドステップ」の実施を仄聞しておりますが、最初に「セカンドステップ」プログラムの認識および4校の成果をお伺いいたします。
 品川区では、2006年以降全小学校1、2年生が年間10時間セカンドステップを学んでおります。また、児童養護施設や保育所など全国で100ヶ所以上の施設で導入されております。セカンドステップは、「四歳から八歳」がまず1コースになっており、私は、小1プロブレムの解決としても大きな期待をしております。練馬区において、まず初の小中一貫校である桜学園ですすめてはいかがでしょうか。また区内全小学校でのセカンドステップの実施を求めるものであります。御所見をお伺いいたします。
 また、保護者を対象としたセカンドステップ講習会も大変有意義であり、その開催を実施していただきたいと思います。御所見をお伺いいたします。 
 文科省は8月27日、少人数指導を行うための「教職員定数改善計画案」を発表しました。来年度から8年間で教職員を約19000人増やし、1学級あたりの上限を35人に、小学1・2年は30人に引き下げるもので来年1月の通常国会への提出が計画されております。クラスの少人数化は、教師の目が届きやすくなるなどから一見良いことのように考えられ、このような混雑の緩和による正の効果は「クラスサイズ効果」とよばれております。一方、教科学習の達成度に関する実証研究では、予想に反してクラスサイズ効果が有意に観察されないか、または非常に小さいという結果が多く得られています。これは「クラスサイズパズル」と呼ばれ学者の間でも長年議論されてきた課題でもあります。 
 このような状況の中で少人数学級が実施された場合、練馬区としても対処すべき課題が多く存在すると考えられます。最初に、新規採用による教師の平均的な質や経験年数の低下が予想され、その対応をどのように考えておられるのか区の御所見をお伺いいたします。
 私は、35人を超えても学級を二分割するのではなく、一学級のまま二人の教員で担当することも教員の質の低下防止に大変有意義であると考えております。国の動向を踏まえ、区として都・国に柔軟な対応を求めていくべきであります。御所見をお伺いいたします。 
 
 
【区の答弁】
教育長:
はじめに暴力行為についてであります。
平成21年度の暴力行為の発生件数は、ご指摘の通りであり、前年度と比べますと、小学校はやや増加、中学校はやや減少している状況であります。
次に、セカンドステップについてでありますが、このプログラムは、子どもが怒りや衝動を自らコントロールして問題を解決する力を身につける上で、有効な手法であると認識しております。
実施した小学校からは、相手のことを考えた言葉を発する子供が増えたなど、行動の変化に関わる成果の報告を受けております。
今後は、小学校教育会教育相談部と連携を図りながら、大泉桜学園も含めて広く小学校で活用できるよう検討してまいります。
また、小学校PTA連合協議会にも情報を提供するなどして、保護者向け講習会の開催を働きかけてまいります。
次に、少人数学級についてであります。
少人数学級の実現は今後のの国の動向次第ではありますが、実施した場合の若手教員の指導力向上につきましては、まず、各校における管理職を中心とした若手教員育成体制の更なる充実を図り、特に、若手教員の指導を直接担う主任教諭の役割を明確にするよう各学校に指導してまいります。会わせて、現在も教育委員会が実施している若手教員向け研修を通して、資質・能力の向上を進めてまいります。
次に、学級編成と教員配置についてであります。
ある実証研究において、学級の人数を減らすことが、必ずしも学力向上には結びつかないとした結果が得られたことは承知しております。教育委員会といたしましては、児童生徒が社会性や他者との関わり方を身につけていくためには、学級には一定の人数が必要と考えております。教員配置につきましては、各学級や児童生徒の実態に配慮した対応となるよう、教育長会をはじめ、機をとらえて区の意向を伝えていきたいと考えております。

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