No.67  保育施策について

 保育施策についてお伺いいたします。
 最初に、待機児童解消にむけた区の取り組みについて伺います。
 本年度の認可保育所待機児童数は、564名とこの三年間、急激に待機児童が増加しております。区は、長期計画・次世代育成支援行動計画を策定し認可保育所定員の拡大を前倒しして推進してまいりましたが、現状としては需要に追いつかない厳しい状況であります。区財政の厳しい中で、経済状況の悪化による保育需要の高まりがいつまで続くのかの予測の判断も困難であり、また、0才から2才までの待機が全体の85%を占めており、待機児童解消にむけて区としては知恵を絞って推進していかねばなりません。区のお考えをお聞かせください。

 私は、期間を五年から十年と短期間に限定した保育所の新設を進めていくべきと考えます。例えば、光が丘第七小学校跡地を臨時的に活用し、保護者の自動車での通園を認め、区内全域からの通園を可能としてはいかがでしょうか。また、耐震工事等で使用された仮園舎については、有効活用すべきであります。また、練馬型グループ保育室は、待機児童解消に大変効果的です。園長会と連携しながら区として積極的に推進すべきと考えます。区の御所見をお伺いいたします。 

 二点目に保育実施基準表について伺います。
 保育所の入所基準は政令で定める基準に従い条例で定める、としており各自治体の判断に任されております。保育に欠けるかどうかの判断基準は、短時間勤務者や求職者、母子家庭や虐待事例、早朝・夜間労働者などの対応があり大変難しい判断となります。また、フルタイムで働く保護者の保育指数が高くなり保育所入所の優先順位が高くなり、結果として所得の高い家庭の子どもが認可保育所を利用し、所得の低い家庭が認可外の保育施設を利用せざるを得ない場合も出てきております。同じ自営業で仕事場が居宅内と居宅外で保育指数に差があったり、同じ保育指数でありながら入所できる場合とできない場合があり解りずらい、との指摘もあります。区はこのような区民の声をどのように受け止めているのでしょうか。私は、区民が納得する新たな保育所実施基準を策定すべきと考えます。区の御所件をお伺いいたします。

 三点目に、一日保育士体験ついて伺います。一日保育士体験とは、保育園や幼稚園に子どもを預けている保護者が、一日を通して保育園・幼稚園で保育士または教諭として体験を積むものであります。一年間の中で一日仕事の休みをとっていただき、その日は、朝から夕方まで一人の保育士としてご自身のお子さんのクラスで他の子どもにも関わります。保育参観や行事での参加とは違い、自身が保育士として子どもと触れ合うことによって、育児に対する視野を広げ、家庭での育児を見直す機会のきっかけになってまいります。また、保育園は、今まで以上に保育内容が保護者の目に入るために、結果的に保育士の資質向上にも繋がっていきます。そして何より貴重なことは、保護者が一日保育士を体験することによって保育士の大変さと大切さが実感でき、園への感謝の心が育まれ、一方、園は保護者とのコミュニケーションを一日持つことにより、園児の家庭環境への理解が深まり、相互に保育園と保護者の信頼関係を構築することが可能となることであります。 
 一日保育士体験についての意義と効果を区としてどのようにお考えなのか、御所見をお伺いいたします。 

 埼玉県では平成21年度から親の養育力向上を図るため、三年間で全ての保育所・幼稚園に対して一日保育士体験など保護者の保育参加事業に取り組むよう働きかけております。一日保育参加のポスターをすべての保育所・幼稚園に掲示し、単に園の行事ではなく、県が積極的に推進していることを施設や保護者に周知し、23年度は保育所961カ所のうち95%、幼稚園612カ所のうち88%が実施予定となっております。 
 我が会派は、昨年第二回定例会の一般質問で、品川区の一日保育士体験を例に新たな親育て事業を提案いたしました。区から、今後、導入の方法、時期などについて検討していく、との答弁をいただきましたが、この一年間でどのように検討されたのかお伺いいたします。平成20年3月に告示された新「保育所保育指針」や新幼稚園教育要領にも保護者への支援を発揮していくよう求められており、区をあげて積極的に一日保育士体験を進めていただきたいと要望いたします。御所見をお伺いいたします。

【区の答弁】

健康福祉事業本部長:

 保育所待機児童対策についてであります。
 待機児童の解消を図るため、長期計画において平成26年度までに1,923人の保育所定員の拡大を計画しておりますが、近年の待機児童の急増に対応するため、区では平成22年度から平成24年度までを保育所集中整備期間として位置づけ、区有地を活用した民設民営の認可保育所の誘致や民設民営の認可保育所の整備促進のための補助金制度の拡充、更には認証保育所の誘致などにより、来年4月までには合計で1,660人を超える定員拡大に努めてまいります。
 次に、短期間開設の保育所整備につきましては、経費や運営形態、設置地域など検討すべき課題がありますので、今後、調査・研究してまいります。
 また、仮設園舎の有効活用を図ることは重要な視点であると考えておりますが、仮設園舎の用地が園庭や民地等を利用しているため、継続して活用することが困難な状況にあります。
 練馬型グループ保育室は、平成22年度から事業を開始し、既に3室を開設しておりますが、施設確保に課題があり、事業効果を検証しながら待機児解消に向け、引き続き取り組んでまいります。
 次に、保育実施基準表についてであります。
 現行の保育実施基準表は改訂してから11年が経過し、保育所利用の社会状況が変化する中で、区民の皆様から、多様化する労働時間の反映や世帯状況に対応した基準表のあり方など、さまざまなご意見をいただいております。
 現在、保育に欠ける状況や申し込み世帯の実態をより反映できる基準表とするため、改訂に向けて準備を進めているところであります。
 次に、1日保育士体験事業についてであります。
 保護者が子どもたちと保育所や幼稚園での生活を体験することは、子育ての知識や育児に対する視野を広げるとともに、集団の中でのわが子の成長などを客観的に見ることにより、ご指摘のように家庭での育児の見直しにつながっていくものと考えております。
 また、保育士や幼稚園教諭の1日の仕事内容を知ることにより、その責任の重さや大変さを実感すると同時に、わが子の保育所や幼稚園での生活を見ることにより、保育園に対する保護者の不安の解消にも役立つものと考えております。
 現在、1日保育士体験事業の実施に向け検討中でありますが、一日を通じての保育体験は、保護者の勤務状況を勘案しますと、ごく限られた方々になると予想しております。
 そこで、半日単位の保育体験を実施している区立保育園の実施状況を踏まえ、保護者が参加しやすい工夫をしたうえで、新年度実施に向けて鋭意努力してまいります。

( 平成23年第3回定例会 )

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