No.73  震災対策について

震災対策についてお伺いいたします。
 はじめに、災害時要援護者についてであります。
 練馬区における災害時要援護者の支援については、手挙げ方式と同意方式によって、約3万人の要援護者を行政情報として名簿化し、災害時への備えとしております。一方、練馬区の災害時要援護者となる可能性のある対象者数は推定6万人であります。対象者の半数の方が要援護者名簿に登録されていない実態があります。区では、登録されていない区民については、各組織等で把握している情報により、状況に応じて安否確認などを行うとも聞いております。しかし、現実には支援が行き届かないのではないかと大変危惧するところであります。区はどのようにお考えなのかお伺いをいたします。
 災害時要援護者の支援では、個人情報保護の課題があり、全国の自治体ではさまざまな対応をしております。個別に条例をつくり、本人の同意が確認できないケースも含めた名簿を関係機関に平常時から提供している自治体もあります。個人情報の目的外利用を一歩踏み込み、先の自治体の例のように、登録されていない災害時要援護者の支援を強化すべきと考えます。ご所見をお伺いいたします。
 災害時要援護者の発災時の安否確認は、避難拠点に民生・児童委員や防災会の方々、ボランティア等が集まり保管していた名簿を割り振り、実施するとの計画が打ち出されました。町会・自治会等に加入していないマンション等の集合住宅も大変多く、その対策が課題であります。これらへの対策として、管理組合に安否確認を依頼するなど、さまざまな方法を組み合わせることにより、更に現実的な計画として実効性を持たせていくべきと思いますが、区のご所見をお伺いいたします。
 昨年の東日本大震災では、多くの被災動物の対応が大きな課題となりました。ペットの震災時の対策は、多くの飼い主から情報提供が求められており、練馬区としての対応が必要であります。
 現在、区は「ペットにも防災対策を」というチラシや愛犬手帳を配付しておりますが、更に拡充する必要があります。町田市では本年、災害時の避難所でのペットの適切な管理の認識を深めることなどを目的に、これまでの犬の手帳を廃止し、新たに動物健康管理手帳を作成いたしました。練馬区としてもこの時期に、愛犬手帳を更に拡充し、災害時の対応を詳細に明記すべきであります。また、災害時のペットについて特化したパンフレットを作成し、災害時のペット全般について区民に広く情報提供していただきたいと思います。ご所見をお伺いいたします。
 区は発災時、避難拠点へはペットとの同行避難を計画しております。しかし、現実にはさまざまな課題があります。ペットを同行して、他の避難されている方に迷惑はかからないのか、また、ペット専用のブースは確立されているかなど、不安は数知れず存在します。日ごろからのペットへのしつけも重要であり、区としてそのような飼い主の皆様を対象とした講習会を開催していくことも大変重要であり、意義があることと考えます。また、講習会の受講者には修了証などを授与し、マナー啓発を強化すべきではないでしょうか。あわせて区のご所見をお伺いいたします。

【区の答弁】
 危機管理室長
 私から、震災対策等についてお答えいたします。
 まず、東日本大震災に関する記憶の風化を防ぐ取り組みについてであります。
 昨年来、区では、追悼と復興の集いや被災地の写真展開催などにより、このたびの震災について取り上げてまいりました。
 震災発生から2年となる来年3月には防災講演会の開催を予定しており、あわせて東日本大震災に関するパネル展などを実施することも検討しております。今後とも、さまざまな機会をとらえて震災に関する記憶の風化防止に取り組んでまいります。
 次に、被災地物産品の出張販売における支援についてであります。
 区ではこれまで、宮城県亘理町の物産品の販売を区内の大きなイベント会場などで行っており、被災地支援だけでなく、記憶の風化防止にも一定の効果があったと認識しております。しかし、徐々に販売状況は厳しくなっており、また、近隣の自治体での出張販売においても同様の状況であると伺っております。一方で、都内での出張販売について検討している他の被災自治体があることも伺っているところであります。今後は、こうした事業への被災自治体のニーズがどの程度あるのか、また、採算性も含めた事業の実現性なども勘案しながら、販売事業への支援のあり方について、引き続き検討してまいります。
 次に、災害時要援護者名簿に登録していない方々の安否確認等についてであります。
 名簿に未登録の方のうち、どなたが援護を要するかを把握することが困難なことから、区の安否確認制度の周知を推進し、名簿への登録を更に勧奨することを最優先に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、個人情報の取り扱いについてであります。
 新たな条例の制定によっても、本人の意向に反した情報提供や使用は困難である一方、個人情報保護にかかわる法律や条例においては、生命・身体の保護が必要なケースには例外が規定されております。今後は、法令を精査したうえでの運用の工夫に努めるとともに、本人同意もいただきながら、災害時における確実な安否確認、避難誘導へとつながる体制を区民の皆様とともに構築してまいります。
 次に、マンション等の集合住宅における災害時要援護者の安否確認についてであります。
 現在取り組みを進めている新たな安否確認の仕組みは、要援護者名簿に登録されている方について、町会・自治会や防災会への加入の有無等にかかわらず、遺漏なく安否確認を行うものであります。しかしながら、より迅速・確実に安否確認を行うためには、それぞれの集合住宅においても安否確認の仕組みを構築していただくことが望ましいものと考えておりますので、今後更に管理組合等への啓発や働きかけに努めてまいります。
 次に、災害時のペット対策についてであります。
 愛犬手帳の拡充につきましては、現在、災害時の同行避難について検討しており、その結果を受け、記載の充実を図ってまいります。また、リーフレットにつきましては、現在、狂犬病予防接種会場で配布しているところですが、今後その内容について更に充実してまいります。
 次に、ペットのしつけについてであります。
 日ごろからのしつけ教室に加え、災害時の対応について防災カレッジの中で取り上げることも検討してまいります。その際、受講者に対しては修了証を発行するなど、マナー啓発の強化にも取り組んでまいります。
( 平成24年 第回定例会 )

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