No.82 インターネット依存対策について

 「インターネット依存」対策についてお伺い致します。
 厚生労働省は、平成二五年八月、中高生によるインターネット依存に関する調査結果を発表しました。調査では、「問題や不安から逃げるためインターネットを使いますか」などの設問があり、調査の結果「インターネット依存の疑いが強い」と分類された割合は、中学生の6%、高校生の8%にのぼりました。全国の中高生数で計算すると全国に約52万人の子ども達がインターネットに依存していると推計されます。ネット依存の問題点は、睡眠障害、うつ病など精神面でのトラブルや昼夜逆転による不登校、引きこもり、成績低下等を引き起こしております。また、スマートホンによる依存では、友人関係のトラブルやいじめ、成りすましによる犯罪に巻き込まれるケースなど子ども達を取り巻くインターネットの環境は深刻さを増しており、教育現場の新たなリスクとなっております。
 全国で初めてネット依存の専門外来を設置した国立病院機構久里浜医療センターでは、2011年7月専門外来を開設以降、約160人を診療しており、その半数が中高生との報告があります。 
 インターネット依存傾向は、青少年の健全な育成の妨げとも考えられ、国としてもネット依存対策が進展する中、練馬区としても未来を担う若年層に対して適切な対策をすすめる必要があると考えます。以下質問いたします。

 一点目に、練馬区内の小中学生のインターネット依存を区はどのように把握されているのでしょうか。また、区としての詳しい実態調査を実施すべきと考えますがご所見をお伺いいたします。

 二点目に、ネット依存を防ぐには乳幼児期から親がスマートホンやパソコンを使用する上での危険性を意識するための取り組みや、家庭での親と子の当り前のルールづくりが不可欠です。一部自治体では、乳幼児健診の機会をとらえ、保護者にメディアとの適切な向き合い方を促す啓発活動を実施しております。練馬区としての今後の取り組みの方向性をお伺いいたします。

 三点目に、ネット依存は、一か月程度で重症化することもあります。それだけに早期発見が何よりも重要であります。子どもが日常生活で発する依存のサインを見逃さないよう、教師やスクールカウンセラーへの啓発も欠かせません。教職員を対象とした研修会の開催や現在小5、中2で行っている情報モラル講習会を小4から毎年実施するなどネット依存の危険性を教えていくことが大変重要であります。ご所見をお伺いいたします。

 四点目に、昨年夏に佐賀県武雄市でネット依存者を対象に情報モラルとリアルなコミュニケーションを学ぶ宿泊合宿が開かれ、成果を上げました。また文科省は、平成26年度の予算に若者のインターネット依存症対策の新規事業を創設し、武雄市のような合宿事業を拡大していく方針であります。私はネット依存者が自分自身とメディアを見つめ直す良い機会になると考えます。練馬区としてもその実施を求めるものであります。ご所見をお伺いいたします。

【区の答弁】
河口浩教育長
 私から、インターネット依存対策に関するご質問についてお答えいたします。
 はじめに、区内小・中学生のネット依存の把握と実態調査についてであります。
 全国学力調査の意識調査結果から、本区の小学校6年生の約5%、中学校3年生の約18%が1日に3時間以上インターネットを利用していると推計しております。実態調査については、学校等との調整を図りながら、実施に向けて検討してまいります。
 次に、乳幼児を持つ親に対する周知・啓発や家庭でのルールづくりは重要な取り組みであると認識しております。今後、関係部署とも連携しながら、効果的な取り組み方法を検討してまいります。
 次に、教職員への研修については、現在、教職員対象の人権教育研修やICT研修において、情報モラル等を取り上げ、指導力の向上を図っているところです。今後は、学校教育支援センターにおいて、ネット被害に起因する不登校やいじめの未然防止といった視点を踏まえた研修を実施してまいります。また、情報モラル講習会については、今年度より、スマートフォン等の情報端末を活用し、インターネット利用に際して注意すべきことなどを新たな内容として加えたところです。対象学年の拡大につきましても、講習会の持ち方を工夫するなどして、実施に向け検討してまいります。
 青少年に対するネット依存対策については、青少年問題協議会において作成する青少年育成活動方針にも、ネット依存を含むネット被害に関する項目を設け、保育園、幼稚園、小・中学校の全保護者にリーフレットを配付しているほか、青少年育成地区委員に対して研修を実施しているところです。宿泊学習については、先行自治体の例を参考にしながら、NPOの活用も視野に入れ、実施内容等について調査・研究してまいります。

( 平成26年 第2回定例会 )

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