No.102 幼保小連携について

教育についてお伺い致します。
現在の幼児・児童を取り巻く環境は、少子高齢化、核家族化、高度情報化等により急激に変化しております。集団生活に対応できない子どもや不登校、いじめ、発達障がいの子どもなど幼児期から小学校にかけての教育保育の重要性が一段と高まっております。現実に、小学校入学後の生活の変化に対応できにくい子どももおります。また、小学校一年生のクラスでは、学習活動に集中できない、先生の話が聞けず授業が成立しないなど学級が機能しずらい状況も見受けられます。子ども一人ひとりが生活の変化に対応し、充実した学校生活を送ることができるよう保育所や幼稚園等と小学校が相互に理解し合うことがますます求められております。

最初に、幼保小連携について練馬区はどのように推進されてきたのか、また今後どのように取り組まれるのか御所見をお伺いいたします。

2点目に、生活・遊びを中心とした幼児期の養護・教育と教科等の学習を中心とした小学校の教育は、教育の内容や導く方法が異なっているものの、子どもの発達や学びは連続しております。小学校の学習や生活に子ども達が自然に移行していくための支援が大変重要であります。品川区では5歳児の10月から小学1年生の1学期までの期間をジョイント期と位置づけ、「ジョイント期カリキュラム」を作成しております。幼稚園保育園では小学校につながる活動をし、小学校では幼稚園保育園での経験を生かした指導の工夫を実施ております。また横浜市でも「横浜版接続期カリキュラム」を作成し、接続期に育てたい子どもの資質に向け、理論と実践からとらえられるように構成されております。練馬区においても幼保小連携を推進する上で接続期のカリキュラムを作成し、区として実施していくことは大変重要であると考えます。「練馬版接続カリキュラム」についての御所見をお伺い致します。

3点目に、小学校入学時は、ゼロからのスタートと考えられがちですが、幼稚園、保育所、小学校の教職員が互いに連携を取り合って子どもの成長を図ることは大変重要であります。特に、幼稚園・保育所と小学校の教職員がお互いの施設を訪問し、現場を知ることは大きな経験であり実のある研修であると考えます。現場研修のお考えをお聞きします。

4点目に、小1プロブレムが課題となり二十年が経とうとしております。特に学校現場で課題となっているのは、入学後数ヶ月間、しつけがなされていない子どもや多動性の子どもたちをいかに支援するかということであります。この時期にそのような子ども達をもれなく支援することは、クラス経営の面でも子ども自身にとっても安定してまいります。我が会派より提案させていただいている学校生活支援員を4月当初より夏休み前まで、すべての小学校一年生の学年に設置し支援するシステムについて区の御所見をお伺いいたします。

【区の答弁】
河口浩教育長
 私から、教育と子育てに関するご質問にお答えいたします。
 幼保小連携の取り組みについてです。
 教育委員会では、平成24年4月に、子育て部門を統合したことを契機に、幼保小の連携を推進するための協議会を設置しました。協議を重ねる中で、教員、保育士の相互理解が進み、幼児・児童の良好な教育環境が整いつつあります。この連携を一層推進していくため、今般、協議会による成果等を練馬区における幼保小の推進について(案)としてまとめました。今後、このまとめに沿って、更に取り組みを進めてまいります。
 次に、接続期のカリキュラムについてです。
 幼保小の連携の取り組みは、接続期カリキュラムの策定、実施の段階に移る時期に来ていると考えています。今後、練馬区ならではのカリキュラムの作成に着手いたします。また、教職員同士、教職員と保育士の交流も進んできています。今後は、交流の輪を広げるとともに、施設間の相互訪問や合同研修を充実してまいります。
 次に、学校生活支援員の配置についてです。
 小学校に入学後、子どもたちの中で、さまざまな不適応が起こることがあります。各小学校では、子どもの状況により、全校に配置している学校生活支援員または学校生活臨時支援員をその支援に充てています。1人の支援員で対応できない場合は、速やかに増員してまいります。

( 平成28年 第1回定例会 )

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