No.129 友好都市交流について

 友好都市との交流についてお伺い致します。
 1950年代より半世紀以上にわたって展開され一般市民に国際交流の機会を提供してきた事業に友好都市交流があります。1950年代は日本人が海外旅行をするには政府の許可が必要でありました。また外国人の存在そのものが珍しく国際交流という言葉自体もなかった時代であります。戦後当時の人たちは決して排他的ではなく海外との交流に積極的でありました。友好都市締結第一号は原爆の投下された長崎市とアメリカのセントポール市であり象徴的であります。現在では世界各地と1700を超える友好都市提携が結ばれております。グローバル化の時代にあって市民レベルの国際交流はより盛んになりダイナミックになるものと予測されます。そこで以下質問いたします。

 練馬区は、昭和63年から北京市海淀区、オーストラリアイプスウィッチ市との交流を開始し本年で30年の佳節を迎えました。その間、海淀区とは平成4年に「友好・協力交流に関する合意書」に調印、イプスウッチ市とは平成6年に「友好都市提携に関する合意書」に調印し友好親善に努めてまいりました。この30年間の区の取り組みについて高く評価致します。今後さらに多くの区民が日常生活の中で国際交流に参加できる機会の拡大など、グローバル化の時代にふさわしい友好都市交流の意義を再度確認することは大変重要であります。世界にポジティブな認識と交流を広げる手段として友好都市との交流の在り方を進化させ、さらに多くの国との交流を広げていくべきと考えますが、区の御所見をお伺い致します。

 2点目に、教育交流の拡大であります。区はイブスウィッチ市へ毎年区内中学校から各校二名の生徒を派遣しております。多感な時期に外国でホームステイし異文化を経験することは子どもにとって人生の大きな財産となります。私はさらに子ども達に国際交流の場を提供していただきたいと考えます。現在ではICT技術を活用した教育現場での国際交流が増加しております。兵庫県立川町立瀬加小学校とイギリスのチョップウェルプライマリースクールは2008年よりインターネットを利用した体験的な活動を推進してきました。交流校同士の友達意識としての心のふれあいと保護者の深い理解によって直接交流が実現しました。オンライン翻訳サポートが大変有効でありました。このようなICTを活用した教育交流を積極的に取り組むべきであります。区の御所見をお伺い致します。

 3点目に、交流事業に参加した子ども達は貴重な体験をしたことを契機にその後様々な形で国際交流の関わりを持つケースが多々あります。進学した先で交流の訪問先であった国の語学を学んだり世界に飛翔するメンバーもおります。東京オリンピック・パラリンピック大会も控え国際交流の盛り上がりの中、交流に参加した生徒の経験を生かす意味からOB・OGが練馬区の多文化共生の担い手として活躍できる場を設けていただきたいと考えます。御所見をお伺い致します。

 4点目に、交流都市との親善交流イノベーションについてであります。今後海淀区・イプスウィッチ市との交流を進めていくあり方として、具体的に経済、観光などビジョンを示し区としての目標を明確にすべきであります。さらに人的交流の水かさを拡充するとともに、行政間でも国際交流イノベーションとして経済や行政機関同士の交流を積極的に取り入れるべきと考えます。区の御所見をお伺い致します。


( 平成30年 第2回定例会 )

Copyright (C) 2004-2018 うすい民男 All Rights Reserved