No.37 学童クラブ維持運営費に関連して

 学童クラブ維持運営費に関連して伺います。
 最初に、学童クラブの待機児童解消についてであります。
平成18年218名、平成19年170名、平成20年203名と依然として多くの子どもたちが学童クラブに入会できずにいる状況であります。保護者としては、安心して就労できない状況であります。特に、障がい児においては、申請をしてもなかなか希望の学童クラブに入会できないとの状況を聞いております。障がい児の学童クラブ入会について平成20年度、平成21年度はどのような状況であったのかお聞かせください。

 調整という言葉がございました。調整とは、当初申請した学童クラブに入会できないために、受け入れ枠に余裕のある学童クラブに入会するということと認識しております。これは、障害の内容によっては、受け入れ枠に余裕のある他の学童クラブに入会させたくても出来ないという実態があり、やむを得ず待機という選択肢を選ぶ方もいらっしゃると聞いております。この理由は、各学童クラブの障がい児の受け入れ枠が不足しているからではないでしょうか。少なくとも、特別支援学級を有する小学校などの希望が多い学童クラブだけでも、障がい児の受け入れ枠を増加すべきであります。いかがでしょうか。

 民間へ運営委託している学童クラブでは、障がい児3名までの受け入れを行っておりますが、区職員が運営にあたっている学童クラブでは2名までが受け入れ人数であります。この3名と2名の差はどのような理由によるものなのでしょうか。健常児に限らず、障がい児についても待機児の解消を是非図っていただきたい。そのためにも従来から定員見直し等の努力をする旨、伺っておりますが、今後さらに努力していただきたいと要望致します。いかがでしょうか。

 学童クラブに入会できる障がい児は、自分のことは自分でできるという要件があります。肢体不自由児には、学校や施設以外で設備の整った活動場所がほとんど無いというのが実態であります。区立の学童保育では、重い障害の子どもは受け入れておりません。保護者の就労が保障されていないわけであります。大変問題があると思っております。区としての支援を進めるべきであります。また、この障がい児の支援について福祉部と児童青少年部とのコンセンサスはどのようになつているのでしょうか。併せて伺います。

 受け入れ時間について伺います。区職員と運営委託の学童クラブについては受け入れ時間に違いがあります。区職員の運営する学童クラブは、いただいた資料で保護者へのアンケートによりますと、回答の約40%の方は時間拡大を希望しております。さらに、このうち60%、つまり全体では24%の保護者が時間拡大を活用すると回答しております。また、アンケート調査で約10%の保護者が通っている学童クラブ以外の施設で朝夜の保育を依頼しているといった状況が分かりました。ぜひ保護者の需要を満たすため、時間拡大を実施していただきたいと要望いたします。いかがでしょうか。

 我が会派は、全児童対策である放課後こどもプランを提案し推進しております。練馬区の学童クラブの担ってきた役割、歴史は評価させていただきたいと思っております。一方で発達障害の子どもの増加や支援、女性のさらなる社会進出、犯罪の増加など学童クラブを取り巻く環境は大きく変わってきております。その中でさらに学童クラブも変化していかねばならないと考えます。今後学童クラブの施設建設で時間がかかったり、定員見直しを進めることが難しいということであれば、全児童対策への移行も視野にいれるべきであると考えますがいかがでしょうか。

 親にとっても、子どもにとっても、放課後の時間帯を安心して生活できることが大切と考えます。今後とも学童クラブ待機児解消にむけ早急に推進されるよう要望いたします。

【区の答弁】平成21年2月27日 予算特別委員会にて
子育て支援課長;
 平成20年度と21年度の第一次申請の状況をご報告申し上げます。
 20年度では161件の申請があり、当初25名が入会をできずに調整を行い、最終的には待機は8名ということになりました。
 21年度につきましては、現時点で、155件の申請があり、当初の入会は20名の方ができませんでした。調整によって、最終的にこの人数は2名にさせていただくことができました。

 昨年度は障害児の方の申し込みが150名に達しないという状態でした。
 しかし、今年度、それから来年度につきましては、150を超えているというような形で、需要が大変高まっているということを、私どもとしては認識をしております。
 今後、検討をして、ご提案になった内容も含めて、解決に向けて努力をしたいと考えております。

 受け入れの人数の差というものでございますが、民間に委託をかけている学童クラブの場合、要員の工夫の中で3名が実現していると考えております。
 また、定員見直しをはじめ、待機児解消にあたりまして、今後更に努力して生きたいと思っております。

 障害児の方の学童クラブへの入会というのは、2つの点から物事がとらえられるのではないかと考えています。一つは障害者対策という部分だと思います。もう1点は放課後対策という部分だと思います。
 そういった2つの観点から、どうアプローチしていくかということでございますが、問題が山積しているという認識に立っておりますので、今後とも区の内部で十分なる連携を持って検討を進めてまいり、ご期待にこたえてまいりたいと考えております。

 やはり、子どもさんの保育というのは、両親をはじめとして、家族の方が見ていただくのが一番いいと考えています。ただ、その理想を実現していきたくても、それぞれの方の就労の多様化ということが見られる中で、やはりそういった保育事情も生じているというのが実態でございます。
 これらの保育事情もありますので、今後、この部分についても更に検討を進めてまいりたいと考えております。

 区といたしましては、現在、放課後子どもプランの推進を図っているところでございます。
 この放課後子どもプランの推進と、そして学童クラブの整備、そういったものを連携させながら、今後も学童クラブ事業の充実を図っていきたいと、まずはそこから始めたいと考えております。

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