No.71  まちづくりについて

まちづくりについてお伺いいたします。
 区は、石神井公園駅南地区、大泉学園駅北口東地区で地区計画を策定されました。街並みも大きく変わるものと期待しております。この地区計画の策定にあたっては、地域の方で構成するまちづくり推進協議会のご意見をいただきながら計画をまとめてきた経緯は承知しており、大変重要なことであると理解しております。
 一方、地区計画素案説明会では、電線の地中化、公園通りの一方通行化、風致地区の規制についてなどの意見がありました。私は、このような意見が出ること自体、総合的なまちづくりに欠けるのではないかと危惧しております。まちづくりは、防災や景観、観光、産業などさまざまな観点から総合的に同時並行で進めていくことが重要であると考えます。
 当初から、区内産業や地域文化などのソフト事業を展開する部署と、都市整備などハード事業を展開する部署との組織横断した意見を取りまとめ、まちづくりのコンセプトを区民に提示することが真に区民の皆様に夢と希望を与えることになるのではないでしょうか。区のご所見をお伺いいたします。
 青森市では、東北三大祭りであるねぶた祭りのために、会場の道路はすべて電線が地中化され、祭りなどの観光が大きくまちづくりに影響しております。区は、観光資源としてのアニメ、農業、石神井公園などの自然とまちづくりをどのように関連し進めていかれようとしているのか、ご所見をお伺いいたします。
 次に、まちづくりのソフト面としての観光について数点お伺いいたします。
 区は、平成15年3月に練馬区観光ビジョンを策定するとともに、17年3月には練馬区観光事業プランを策定、18年6月には練馬区観光協会が設立されるなど、地域経済の活性化と、愛着と誇りの持てる練馬の実現を目指してまいりました。
 一方、来年3月には練馬区観光ビジョン策定10年の節目を迎えるにあたり、更なる観光施策の拡充を図るべき時期に来ております。
 そこで私は、練馬区観光協会に新しい見方・考え方を持つ外部活力を導入し、体制を強化して観光施策のステップアップを図ることが大変重要であると考えます。ご所見をお伺いいたします。
 2点目に、練馬区の二大祭りである練馬まつり・照姫まつりについてお伺いいたします。
 この祭りは、それぞれ練馬総合運動場・石神井公園とその周辺地域で合計30万人弱の来場者があり、地域のにぎわいづくりに大きく貢献しております。一方、祭りは天候に大きく影響され、雨天時の開催の判断や対処など、実行委員会で運営するにはあまりにも重い内容であることも事実であります。私は、今までの実行委員会主催から、実行委員会と観光協会、練馬区などを含めた共同主催とし、区の責任を明確にしていくべきではないかと考えます。区のご所見をお伺いいたします。
 また、これからの展望についてであります。この二大祭りを更に発展させることは、地域商店街の活性化にもつながっていくと思います。照姫まつりでは石神井公園が手狭に感じる状況にあり、日銀グラウンド跡地の新しい公園を含めるなど、新たな会場の拡張が必要ではないでしょうか。また、練馬まつりでは、区独立60周年記念の際に千川通りも会場としたように、地域の商店街と一体となったにぎわいになるように会場の設定をすべきと考えますが、区のご所見をお伺いいたします。

【区の答弁】
環境まちづくり事業本部長
まちづくりについてであります。
 まちづくりには、道路、公園などの基盤施設の整備や、建物のルールを定め街並みを誘導するハード上の課題と、まちの活性化や人のつながりなど地域力を高めるソフト上の課題がございます。そこで、まずこれらの課題を防災、景観、観光、産業等の視点から地域の皆様と検討し、将来像として確認・共有してまいります。更に、その将来像の実現にあたっては、ハード・ソフトの区の関係部署が連携し、総合的なまちづくりを進めてまいります。
 また、石神井公園などの豊かな自然等の観光資源をまちづくりの中で生かすことは、まちの個性や魅力を育むために欠かせないものであります。そこで、来街者への魅力を発信するとともに、地域の方々への愛着や誇りが醸成されるよう、まちづくりの中で取り組んでまいります。

区民生活事業本部長
 はじめに、観光協会についてであります。
 観光協会は、区内の経済団体や民間事業者を社員とする一般社団法人であり、区では協会との連携を図り、社員である民間団体と協力し、積極的に観光事業を実施してまいりました。一方で、協会事務局の運営につきましては、区職員が主たる役割を担ってきているところであります。観光情報の新たな発信拠点となる(仮称)産業振興会館の開設を見据え、今後、事務局体制の強化を進めるなど、より一層民間事業者の発想を取り入れた観光施策の展開を図ってまいります。
 次に、練馬まつり・照姫まつりについてであります。
 区では、昨年の練馬まつりでの雨天対応の状況を受け、現在、それぞれの実行委員会との間で、役割や責任体制を含め、主催者のあり方について協議を重ねているところであります。祭りは区民による企画運営が望ましいものと考えていますが、だれもが安心して参加し楽しんでいただけるよう、区の役割を明確にした主催者体制を定め、次回以降の運営に反映してまいります。
 次に、祭りの会場の設定についてであります。現在、日銀グラウンド跡地の整備や石神井公園駅の高架化による駅前整備が進められており、照姫まつりについては、これらの環境の変化を踏まえ、地域資源を有益に活用した新たな展開策を検討してまいります。
 祭りの実施にあたっては、地域と一体となった取り組みが不可欠であり、公共空間や商店街地域を有効活用して開催してきたところであります。一方で、交通管理者である警察署からは、安全の確保や区民の生活環境に配慮した運営方法を求められているところであります。そのため、引き続き関係機関と協議するとともに、地域の商店街や自治会などとも連携を図り、安心でにぎわいのある会場の確保に努めてまいります。

( 平成24年 第2回定例会 )

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